このカメラは、1941年から1943年にかけて東京吾妻橋のカメラメーカー銀鈴（正式社名：銀鈴写真工業所、略称：G.R.C.合名会社）がＯＥＭ製造して、東京銀座に本店を構える萩工業貿易㈱が自社ブランドのクローバーカメラ名で販売したものです。
当時の定価は１３０円でした。因みにそのころの陸軍少尉の月給が７０円の時代でしたので、結構な貴重品でした。
蛇足ながら、銀嶺も全く同じカメラに自社のロゴを付けて「ベスターシックス」と名付けて販売しています。

シャッター、絞りは、共に銀鈴製で、今でも正常に作動しています。
距離計は装備されてなく、目測でピントを合わせるようになっています。
ファインダー内には、カビのような物が見えますが、使用可能です。
ボディーには、傷や汚れ、サビが少しありますが、張り革の破れはなく、当時物としては概ね良好です。
フィルム押え板やフィルムガイド部に異状はありません。
蛇腹は比較的良好で、破れや剥がれは有りません。

レンズは、塵や汚れが少しありますが、カビは見えません。

総じて、８０年前のカメラとしては状態は良好です。

最後に使ったのが５０年前ですので断言は出来ませんが、多分今でも使えると思います。

なお、画像最後の５枚は当時のカタログの抜粋で、商品ではありません。


＊諸元
クローバーシックス 　４型
レンズ　ベンナー Anastigmat 1:3.5 F=80㎜（銀鈴製）
シャッター　ベスター．1　Ｔ、Ｂ、1/10～1/200秒（銀鈴製）

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